テレビ朝日グッズ大集合！

数年前、最初にＴＶで見た時は、アジアからヨーロッパのさまざまな風景と、登場してくる現地の人たちのインパクトの方が強かったけれど、何かどこか、心にひっかかっていたのかもしれません。偶然、ＣＳで３編一挙放送されたのを見たら、大沢たかおくんの成長ぶりが頼もしくて、改めてＤＶＤでじっくり見たいと思いました。
作者である沢木耕太郎氏のナイーブで繊細な感じは、大沢たかおくんというキャスティングに生かされていると思います。
ひとり旅が好きな人も嫌いな人も、きっと旅ごころをそそられますよ。

「映像は原作を超えられない・・・。」よく耳にする言葉だが、この
「深夜特急」に関して言えばそれは当てはまらない。旅のもたらす
興奮、思いもしないハプニング、突然おそう空虚感など旅人が経験
するであろう様々な体験を、葛藤や自分自身との対話をくり返し
進んで行く人間心理を緻密に描き出している。
話もさることながら、各国ごとの風景や町並みの映像も美しい。
これを見た後で、旅に出たい衝動にかられているのは、決して自分だけではないだろう・・・。

あれだけの原作をよくここまで映像化できたものです。
大沢たかおの沢木耕太郎も原作イメージに限りなく近く感じました。
原作ではマカオでの出来事が香港に変更されていたり、あるいは
アフガンでの撮影が不可能になったりと時代の変遷を感じさせます。
しかし、原作にはないマルセーユの出来事・・・実は本当にあったこと
ではないか、と思いたくなるほどでした。
ロンドン到着後に沢木耕太郎がどこに向かったのか？　
原作ではぼかされていた行き先が、沢木耕太郎本人によって明らかに
されるなど、特典映像もなかなかよかったです。
撮影終了後にロンドンで行われた打ち上げには著者本人も参加したと
いうだけあって、深夜特急全６巻（文庫版）を読了した者には垂涎もの
のＤＶＤでした。

全国のバックパッカーの皆さん、元バックパッカーの皆さん、必見です。
旅をした事の有る方であれば誰もが感じた事の有る匂い、喧噪や風をＤＶＤ映像を通して感じる事が出来ます。
原作は有名な沢木耕太郎著作の深夜特急です。
数年前にテレビ放送されていましたので、ご覧になった方も多いかと思います。
「旅は人生に似ている」主人公が呟いた言葉です。
旅の終わりに感じる寂しさは何なのか、アジアからイギリスまでユーラシア大陸を横断する主人公の旅を通して私達も未知の物にたいする驚き、人々との出会い、そして過ぎ行く時への寂しさを感じる事が出来ます。
特典映像として最後には沢木耕太郎本人によるインタビューも収録されており、彼自信のエピソードも聞く事が出来ます。
テレビで観てもう一度観たい方、及び旅が好きな方にお薦めします。

沢木ファンである私が書くとやはりおすすめのレビューになってしまいますが、いくつかの心に残った点を挙げてみます。
26歳の出発というのが妙に残っています。ある程度分別がつき肉体的にも精神的にも余力がある年齢。（確かに26歳は若い　私も最初の海外が
ブラジル(仕事で）でしたがこの年齢でした。南米もアジアと同じ青年期です。）
この旅は、人生に似ている　何もしなくても事件が向こうからやってくる
アジア(青年期）
ある程度完成された中でいろんな事に対応できるようになった　中東(成人期）
時間が早く進み過去を振り返ることが多くなったヨーロッパ(老人期）
うまいこと対応つけるものだと感心しました。
このDVD　男性には一度は見てほしい傑作です。
多くの出来事の中で、人それぞれ心に残るシーンは違うでしょうけど
私は、ベナンで歌っていた日本人の女性(お金がなくなって帰れなくなった）が印象に残りました。実際　別の国で同様のシーンを見ました。
原作を読まないでいきなりこのDVDを見る人もいるでしょうけどこの長いたびをどうやって終わらせるのか興味わいて見ていたのではないでしょうか？
なおDVDには、沢木耕太郎のインタビューが映像特典でつきます。
そこでロンドンの後の経路や印象に残った地域等を話しています。
私にとっては、旅は時間に追われることをやめればこれだけ違ったものになるのだと目から鱗が落ちた原作でした。
おすすめのDVD　3巻です。